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EV特集第一弾「EVブームの先駆け、テスラとは?」/木野龍逸 (2/2)

世界最大のEVメーカーとなり得る可能性のあるテスラ

世界最大のEVメーカーとなり得る可能性のあるテスラ

最高出力185kW、最大トルク375Nmのモーターは、車重1,238kg(空車)の車体をわずか4秒で時速60マイル(約96km/h)にまで加速する。Youtubeを探せば、アメリカのドラッグレースに出場したテスラが12秒64という仰天タイムを記録するのを見ることもできる。

同じような性能のポルシェを買うと2,000万円はするから、テスラ・ロードスターの1,000万円は(人によっては)安い買い物かもしれない。

しかも環境負荷が低い。環境問題に関心の高いセレブたちの心をくすぐるのも納得できるというものだ。次世代車開発をさぼっていた20世紀の恐竜メーカーを差し置いて、21世紀に生まれたテスラはオバマ大統領のグリーンニューディール政策で、4億6,500万ドルの低利融資を受けた。

このうち3億6500万ドルを、2011年に生産開始する新型EVセダン「モデルS」の開発・生産に投入し、残りの1億ドルをパワートレインの生産設備に投資する。モデルSは年間2万台を生産する計画だ。社員数300人程度とはいえ、これだけ作れば立派な量産車メーカーだし、間違いなく世界最大のEVメーカーだ。日本の量産車だって、たったひとつのモデルが2万台も売れているクルマは数えるほどしかない。

しかもこのモデルS、デリバリーはまだ2年も先なのに、5月には800台の注文が入っていた。成功する確率は高そうだ。

じゃあ、日本でも同じようなクルマを作れば儲かるのではないのかというと、これがなかなか難しい。

アメリカは、1990年代にGM、トヨタ、ホンダなどから1,000台以上の高性能EVがリース販売された時、クルマのコンピュータをハッキングしてチューンナップする人が続々出てきたほど、優れたITエンジニアが多い。

考えてみれば、国家の防衛システムに進入するようなハッカーがいる国だから、EVのように電子制御が生命線になるクルマを作る技術者には事欠かないのだ。

そんなこともあって、テスラの技術力は非常に高い。今年早々にはダイムラーがテスラの株を10%取得した。狙いはテスラの電池パック技術だった。

この点、日本の技術力には大きな開きがあるように感じる。だから、今でこそ日本メーカーのEVやハイブリッド車は世界をリードしているけれども、この先はどうなるかわからない。

安穏としてると、いつの間にかキャッチアップされている可能性だってある。というわけで、もしそうなっても大丈夫なよう、いつでも勝ち馬に乗れるような準備だけはしておきたいので、まずはアメリカに足を向けて寝ないことから始めようと思う。

次回は、中国のEV事情についてクローズアップ!!


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